熱を伝えるチームに変貌。ダンサーFISHBOYがDリーグ2シーズン目で巻き返しを誓う (3ページ目)
「僕はRADIO FISHの『パーフェクトヒューマン』でいろんな人に知ってもらいましたが、『あの振り付け、FISHさんが作ったんだよね』と聞かれても、キャッチーな部分は兄(オリエンタルラジオ中田敦彦)が作っていましたから、自分の成果物があまりないなと思ったんですね。
『これは僕のものだ、私のものだ』と言えることはすごく大事なんです。だから、例えばチームを卒業する時に『これは自分のやったこと』という成果物をお土産として持たせるのがすごく大事なのかなと思って、作ってもらいました」
バックグラウンドの違う一流のダンサーたちが集結しただけあって、CyberAgent Legitのダンスは、各ラウンドでまったく違う顔を見せつつも、それぞれがオリジナリティーに溢れ、スキルフルでクオリティーの高いパフォーマンスを披露し続けた。
しかし20-21 SEASONの結果は全9チーム中、最下位。ラウンド10では3位に入るなど好成績を残すこともあったが、全体的に見ると下位に低迷していた。その理由についてFISHBOYはこう振り返る。
「20-21 SEASONを通して、改善すべき大きな問題がありました。Legitメンバーの何人かから『友達が、Legitはあまり応援したくないチームだと言っていた』と聞きました。くわしく聞いたところ、CyberAgent Legitはステージ上でも、SNS上でもとても冷めて見えるということでした。熱意は確実に持っているのに、それが伝わっていない。これはすぐに改善すべきだと思いました。
それまで僕はダンサーたちに『もっと自分たちの考えを発信しなさい』『こういうことはしちゃいけないし、こういうことはいいよ』とアドバイスしていました。何を言って何を発信するかばかりに気を使いすぎていて、どう発信するか、熱量を持って発信できているかに、フォーカスできていなかったと思ったんです」
20-21 SEASONのダンスは高い完成度を誇り、見るものを引きつける魅力があったが、審査員による『ジャッジポイント』で上位に食い込んでいても、Dリーグ会員の票『オーディエンスポイント』で大きく順位を落とすことが多かった。その理由をFISHBOYは、発信する熱量にあったと感じている。この反省点を踏まえ、21-22 SEASONに向けてある取り組みを行なった。
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