櫻坂46菅井友香が「ゴリゴリマッチョだった」馬術選手時代。「今でも思い出すと悲しい」出来事で大切なことを学んだ (4ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

ーー本当に繊細な競技なのですね。 

菅井 ちょっとした動きも点数に反映されるので、5〜6分のなかで行なわれる演技を最後まで集中力をきらさずやり遂げなければいけません。それは心身ともにかなり消耗してしまうので、ものすごく高い技術・体力と折れないメンタルが求められます。私も大会に出場した経験がありますが、馬場馬術の試合ほど緊張することは今まで味わったことがありません。 

ーー緊張感はライブ以上ですか? 

菅井
 もちろんライブも緊張しますが、ジャンルが違うと言いますか。ライブは周りにたくさんのメンバーもいますが、馬術は私と馬だけの空間。そこで演技を行なう緊張感は他とは比べ物にならないものがあるんです。それを楽しめる選手もいますけど、私はずっと緊張してしまうタイプで。馬は繊細ですから途中で何か物音が聞こえるとびっくりするので、常に大丈夫かなって細かいことを気にしすぎるあまり、最後まで集中するのに苦労していました。 

ーー緊張で動きが少しでもブレると、馬には違う動作の指示として伝わってしまう。 

菅井 そうなんです。私の動きひとつでまったく違う演技になってしまいますし、不安な気持ちも馬は感じ取るので、一歩間違えば最悪、大暴走してしまうこともあります。だからこそ、呼吸が合って技がしっかりと完成すればものすごく達成感がありますし、お互いにわかり合えた瞬間は、何にも代えがたい喜びがあるんですよ。 

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