バイエルンに完敗。それでも本田圭佑の表情が明るい理由

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 親善試合とはいえ、ミランがバイエルンに0-3で完敗した。スコア以上に内容的に圧倒され、試合後の本田圭佑は「話すことあります?」と苦笑まじりに通り過ぎるふりをして、立ち止まった。冗談めかした行動は公式戦ではないからこそ、だろう。

バイエルン戦に先発し、後半30分までプレイした本田圭佑(ミラン)バイエルン戦に先発し、後半30分までプレイした本田圭佑(ミラン) 数多くのプレシーズンマッチの中でも、高い質を誇るのが毎年ミュンヘンで行なわれるアウディカップだ。ビッグクラブがアジアやアフリカ、アメリカなどへの興行的な遠征を終え、欧州に戻ったところでの大会。今回は地元バイエルンに、レアル・マドリード、ミラン、トッテナムの4チームが参加している。

 バイエルンは先週末、すでにボルフスブルクとのドイツスーパーカップで公式戦を戦っており、今週末にはドイツ杯、来週にはブンデスの開幕を控えている。最終調整としては絶好の大会となった。グアルディオラはノイアーやミュラーらスーパーカップに出場した選手を休ませ、ビダルやダグラス・コスタといった新戦力を先発させた。激しい先発争いがあることが透けて見えた。

 一方のミランは、レギュラーとサブがシャッフルされたようなメンバー。4-3-3(4-3-1-2)でスタートし、本田は去年のような右サイドではなく、2トップのトップ下で起用された。

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