ガリー・リネカーの再来?待望の本格派ストライカー現る

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi  photo by AFLO

欧州サッカー2014-15総括(5) ~イングランド10大ニュース・後編~

 今シーズンもゴシップ紙を大いに賑わせてくれたプレミアリーグの選手たち。ピッチ内外での話題にいつも事欠かないフットボールの母国――イングランド。笑いあり、涙あり、そしてトラブルありの10大ニュース後半戦をお届けする。

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プレミアで大旋風を巻き起こしたトッテナムのハリー・ケインプレミアで大旋風を巻き起こしたトッテナムのハリー・ケイン【第5位】 さようならジェラード、新天地アメリカへ

 新年早々、イングランド全土に衝撃を与えるニュースが流れた。名門リバプールの生ける伝説――MFスティーブン・ジェラードが、今シーズン限りで愛するクラブを離れると明かしたのだ。地元出身で、少年時代から下部組織で育ち、2005年のチャンピオンズリーグ制覇にも中核として貢献。数々の偉業を成し遂げたキャプテンは、MLSのロサンゼルス・ギャラクシーに移籍することを発表した。

 退団発表後、クラブ一筋を貫いてきた背番号8は、負傷で戦線離脱したり、マンチェスター・ユナイテッド戦で途中出場直後に退場処分となったりしたものの、シーズン終盤に2試合連続でゴールを挙げるなど、改めて存在の大きさを知らしめた。そして、本拠地アンフィールドでのラストゲームでは、「ここでのすべての時間を愛していた。このサポーターの前で二度とプレーできないと思うと、悲しくて壊れてしまいそうだ」と心境を吐露。感動的なスピーチに、リバプールサポーターのみならず、世界中のフットボールファンが涙した。

 ただし、リバプール時代のチームメイトで、ギャラクシーでも再会することになる元アイルランド代表FWロビー・キーンは、「MLSはタフなリーグだ。キャリアを終えるための『休暇』にはならない。勝つためにプレーする必要がある」と、スポーツ専門チャンネル『ESPN』を通じてアドバイス。2007年~2012年にMLSでプレーしたデイビッド・ベッカムのように、ギャラクシーでもタイトルをもたらすことが期待されている。5月30日で35歳となるジェラードのフットボール人生は、まだ終わらない。

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