今シーズンのプレミアリーグで最も「残念」だった選手は?

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi  photo by Getty Images

欧州サッカー2014-15総括(4) ~イングランド10大ニュース・前編~

 5月24日に全日程を終了したプレミアリーグは、チェルシーの5年ぶり5度目の優勝で幕を閉じた。ただ、グラウンドだけでなくピッチ外でも話題が豊富なのが、プレミアリーグの魅力のひとつ。そこで2014-2015シーズンにイングランドで起きた様々な出来事を、前編・後編に渡ってお送りする。

シセ(左)がエバンス(右)に唾を吐きかけた決定的シーンシセ(左)がエバンス(右)に唾を吐きかけた決定的シーン【第10位】 驚愕のテレビ契約料。週給1億円選手の誕生も?

 2015年2月、プレミアリーグは2016-2017シーズンから3季分の国内テレビ放映権を総額51億3600万ポンド(約9680億円)で売却したことを発表した。これは、前回の2013-2014シーズンからの3季分(30億1800ポンド/約5688億円)と比べて、約70パーセント増の計算となる。

 前回と同様、スカイスポーツとBTスポーツがこの契約を競り落とし、計168試合を7つのパッケージに分け、前者が5つ、後者がふたつを保持することになった。また、イギリスの公共放送局『BBC』は、試合のハイライトのみの放映権に2億400万ポンド(約384億円)を支払うことで合意。これらに海外での放映権料を加えると、プレミアリーグは少なく見積もっても85億ポンド(約1兆6000億円)を超える金額を手にすることになるという。

 他のヨーロッパ主要リーグと比べても(21014-2015シーズンのブンデスリーガは約930億円、リーガ・エスパニョーラは約880億円/国内のみ)、この金額の大きさは歴然だ。しかし、プレミアリーグのリチャード・スクダモアCEOは、「市場の原理だ」と意に介さない。クラブへの賞金は、優勝チームに1億5600万ポンド(約294億円)、最下位のチームでも9900万ポンド(約186億円)となる見込みで、一部のメディアでは「週給50万ポンド(約9400万円)を稼ぐ選手が出てくるのも時間の問題」と予想している。たった1週間で、約1億円とは......。すごい時代になっていきそうだ。

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