世界水泳で金メダル0も、
個人メドレー陣の活躍は胸を張っていい (2ページ目)
個人メドレーが五輪で実施されるようになったのは、1964年東京大会の男女400mが最初で、1968年のメキシコシティ大会からは200mも行なわれている(1976年と1980年は実施せず)。その歴史の中で日本がメダルを獲ったのは、2000年シドニー大会の女子400mに出場した田島寧子(銀メダル)が初めて。男子は2012年ロンドン大会の400mで、ようやく萩野が銅メダルを獲得した。
一方、1973年から始まった世界水泳では、2011年に男子400mで堀畑裕也が銅メダルを、2013年の男子200mで萩野が銀メダルを獲得。女子は1998年の400mで田島が銅メダルを獲得したものの、それ以降はメダリストが出ていない。200mに関しては、2015年に渡部香生子が銀メダルを獲るまで、世界の高い壁に阻まれ続けてきた。
日本の選手たちは個人メドレー以外の単種目では多くのメダルを手にしてきたが、世界的には複数種目で強さを発揮できる選手が高く評価されている。その代表例が、2008年北京五輪で8冠を達成し、1972年のミュンヘン五輪で7個の金メダルを獲得したマーク・スピッツ(アメリカ)の記録を塗り替えた、アメリカのマイケル・フェルプスだ。
フェルプスはバタフライと個人メドレーを専門種目とし、五輪では23個、世界水泳で26個もの金メダルを獲得。200m個人メドレーに関してはリオデジャネイロ五輪まで4連覇を果たしており、"水の怪物"と称されている。彼は専門外の自由形でも複数のメダルを獲得しているように、4泳法の単種目でも世界のトップレベルの泳ぎができなければ、個人メドレーで頂点に立つことは難しい。そんな種目で日本勢が力を伸ばしてきたことは、選手の総合力が上がってきたという証明だ。
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