3連覇の偉業をステップに。競泳・瀬戸大也は4年サイクルで成長する (5ページ目)

  • 田坂友暁●取材・文 Tasaka Tomoaki
  • 中村博之/PICSPORT●写真 photo by Nakamura hiroyuki/PICSPORT

「最低でも400m個人メドレーで3連覇。世界記録も狙っていく」

 そう公言していたが、今ひとつ調子が上がらない。優勝からスタートしたかった初日の200m個人メドレーでは銅メダル。翌日の100mバタフライと200m自由形では、予選敗退を喫する。

 だが、大会4日目にターニングポイントを迎えた。100m個人メドレーで銀メダルを獲得し、その後日本代表チームがメダルラッシュ。その勢いに乗って、瀬戸は4×200mリレーでも銅メダルを獲得する。

「昨日までは身体がピリッとしませんでしたが、ようやく調子が上がってきました。水のフィーリングもすごくいい。明日の400m個人メドレーは悔いのないように泳ぎたい」

 身体の準備はできていた。あとは気持ちだけだったが、代表チームのメダルラッシュに燃えてスイッチが切り替わってくれた。

 その決勝レース。最初のバタフライは世界記録を上回るハイペースで折り返し、背泳ぎでトップに立つと、そのまま最後までリードを守りきってフィニッシュ。3分59秒24で金メダルを獲得し、大会3連覇を成し遂げた。

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る