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【箱根駅伝2026】渡辺康幸の視点:力は拮抗も打倒・青学大を果たせなかったライバル校(早大、中大、國學院大) その差は地力ではなく「噛み合い方」 (2ページ目)

  • 牧野 豊●取材・文 text by Yutaka Makino

【噛み合わなかった中大、地固めを感じさせた國學院大】

 中央大は、噛み合わなかったという印象が強く残った大会となりました。エントリーメンバー上位10名の10000m平均タイムが27分台の実力、全日本大学駅伝の走りを見ている限りでは、今回の箱根は行けるかなと思っていただけになおさらです。

 2年連続で4区までレースを引っ張りながら、山上りで流れを失ってしまったこと、エースの吉居駿恭選手(4年)が9区を走らざるを得ないほど、コンディションがよくなかったことも響いたと思います。

 戦力的には決して青学大に劣っていませんし、区間によっては上位校と互角以上の走りも見せていました。ただ、箱根駅伝は流れのスポーツです。どこかひとつ歯車がずれると、その影響が後半まで尾を引いてしまう。今大会の中大は、まさにその状態でした。ただし、裏を返せば、わずかな修正で一気に上位争いに戻ってくる可能性も秘めています。

 チーム史上最高となる総合2位の國學院大は、私のなかでは最も「次」が楽しみなチームです。毎年主力が卒業しても、継続して力のある選手が出てくる。その好循環が形になりつつあります。課題であった5区では、1年生の髙石樹選手が好走を見せ、今後のチームにとって大きな武器になります。1年生で1時間10分台(区間4位)でしたからね。前田監督からしたら、それこそ髙石選手との「出会い」になったと思います。

 後村光星選手(3年)も2度目の6区出走で役割を果たし(区間8位)、7区は高山豪起選手が区間賞(4年)、8区以降は2年生以下が奮闘しました。派手さはないかもしれませんが、確実に順位をまとめる力がある。3区を走った野中恒亨選手、4区の辻原輝選手の3年生世代には、ほかにも長い距離が得意な選手はいますし、1年生には髙石選手だけでなく9区区間3位の野田顕臣選手、2年生世代にも8区区間2位の飯國新太選手をはじめ、各学年に有望な人材が揃っています。あとひとり、流れを一気に引き寄せる存在が出てくれば、優勝争いに本格的に絡んでくるでしょう。

 前田監督は出雲、全日本を勝った経験があり、近年の三大駅伝で優勝から遠ざかっている早大、中大と比べても、大きな武器となります。つまり、勝ち方を知っている。その意味でも、打倒・青学大の一番手と言えるかもしれません。

 駒澤大については、主力選手が万全ではなかった影響がやはり大きかったと言わざるを得ません。山川拓馬、佐藤圭汰の4年生ふたり、谷中晴選手(2年)がコンディションの影響で、本来起用されるべき区間に配置ができなかった。本来の力から見れば、往路と復路の区間配置が逆になってしまったような印象でした。

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