【箱根駅伝2026】予選会をぎりぎりの10位通過も、立教大の髙林祐介監督が「逆によかった」と語る真意 (2ページ目)
【高校生のリクルート事情】
目先のシーズンを戦うための強化を進めながら、来季にも視点を向ける。監督の仕事は多い。そして、そのチームづくりに欠かせない、ある意味、一番重要なのが高校生のリクルートだ。今は情報があふれ、選手同士で横のつながりもあり、各大学の情報を共有している。髙林監督は「よくも悪くも全部、筒抜け」と苦笑するが、立教大のリクルート事情は、どうなっているのだろうか。
――高校生をリクルートする際、どういうところを見ているのですか。
「一般的な話になってしまいますが、まずは選手の走りと人間性を見ます。加えて、立教大の場合は、"文武両道で4年間をやりきれるかどうか"をとても大事にしています。アスリート選抜入試も、速さだけではなく、学びへの姿勢や、人としての成長も含めて評価する入試です。そういう意味で、授業への向き合い方や、競技以外の学生生活も含めて『この選手と一緒に4年間を走りきれるか』という目で見ています。そして最後は、一緒に戦ってくれるかどうかという意志ですね。
今の立教大は箱根に出るだけでなく、シード権、その先の上位を本気で目指しています。強いチームに"のっかる"のではなく、『自分がチームを引き上げる側になる』『自分たちが新しい歴史をつくる』とイメージできるかどうか。そういう強い意志を持つ高校生と、一緒に戦っていきたいと思っています」
――高校生が大学を選ぶ際、保護者と一緒に進路を考えるケースは増えていますか。
「それは強く感じますね。自分が高校生の時は、親に何を言われようと子供は聞かない、もしくは親が勝手に決める、そのどちらかでしたよね(笑)。でも、今の高校生は親御さんとの距離がすごく近くて、相談しながら進路を決めるケースが多いと感じています。そして、保護者の方々は在学中の競技活動だけでなく、"卒業後にどうなるか"をとても重視されています。
その点、立教大の場合は、競技を続けたい選手には実業団という道が開けていますし、就職を希望する選手の場合も、自分が挑戦したい業界や企業に進めています。『4年間の学生生活と、その先のキャリアも含めて安心して預けてもらえる環境です』と自信を持ってお伝えしたいですね」
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