大迫傑「東京五輪は他人の価値観に乗っかってしまった」パリ五輪出場については「世間と僕の熱量とには差がある」 (2ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 photo by Wada Satoshi

【予想外な決断の予感】

 しかし、2023年の年末に大迫が発した言葉をひも解くと、決してこの選択は意外ではなかった。十分にその予感があったと言っていい(とはいえ、ボストンを選ぶことまで予想できた人は少なかったと思うが......)。

 MGCの激闘から2カ月が経った12月下旬、ナイキジャパン主催で大迫のグループインタビューがあった。

 そこでは、大迫がMGCで履いていたアルファフライ3のインプレッションをはじめ、MGCの振り返りや、パリ五輪についてなどが語られた。

12月下旬に行なわれた大迫のグループインタビュー photo by Nike12月下旬に行なわれた大迫のグループインタビュー photo by Nike MGCファイナルについて質問がおよぶと、大迫はこう回答していた。

「まだ発表前なので、どのレースに出るかは言えないのですが、自分自身、MGCファイナルチャレンジのことなどに関して思うところもあり、そんなに遠くない未来に自分のメディアで発表できたらと思っています」

 それが冒頭のとおり、SNS、および、大迫が編集長を務めるウェブマガジン『SKETCH BOOK』での発表だったというわけだ。大迫の発表に前後して、ボストンマラソンの主催者が男子の招待選手を発表している。

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