箱根駅伝で「新・山の神」候補だった創価大・吉田響 まさかの区間9位に「何度ももうやめたいと思ったほど、今回はきつかった」 (4ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi

【リベンジに燃えるダブル吉田】

 響に続き、凌も2回目の箱根は思うように走れず、厳しさを味わった。

 チームは総合8位となり5年連続のシード権は確保した。だが、今回は、総合3位以内をチーム目標に掲げ、城西大とともにダークホースと目されていただけに、これで満足するわけにはいかなかった。

「シード権を獲得できてホッとしているところはありますが、チーム目標を達成できなかったのはやはり悔しい。個人としても、今回は(5区で)68分台を目標に掲げていたのでまったくダメでした。来年はふたりでリベンジをしっかり果たしたい。総合優勝を僕たちは来年度の目標に掲げているので、青学大や駒澤大に負けないような走りを『ダブル吉田』で見せていきたいと思います。この1年間、創価大にすごく支えられて頑張ってこられたので、来年は結果で恩返しを果たしたいです」

 響は、早くも次回大会での活躍を誓う。

 凌も思いは同じ。

「今回はまだまだ力不足の部分を感じたので、課題を一つひとつクリアし、一から積み上げていって、来年はエース区間で勝負できるように頑張っていきたいと思います」

 ダブル吉田は、大学ラストイヤーに赤と青のストライプ旋風を巻き起こし、箱根路の頂点を狙いにいく。

著者プロフィール

  • 和田悟志

    和田悟志 (わだ・さとし)

    1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

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