「コマスポ」編集部が駒澤大の2年連続駅伝三冠を占う! 出雲の収穫、推し選手、脅威の大学は? (2ページ目)
【藤田監督の色と大八木イズムの継承】
ーー今季は大八木弘明監督(現・総監督)から藤田敦史監督に交代しました。
宮澤 藤田さんは本当にいろいろ考えていらっしゃるなと感じます。この選手はこういう点が弱いとか改善していったほうがいいとか、取材にわかりやすく答えてくれます。
中西 すごく論理的だよね。
宮澤 そう。藤田さんは、自分の気持ちを明確な言葉にしてくれる。駅伝でもそういうふうに冷静に考えてレースに臨むのかなと思っています。大八木さんは言葉に熱が帯びている。もちろんいろいろ考えているのは同じですが。同じ系譜ではあるけれど、ふたりは対照的だなとも思います。でも、チームとしては、昨年度から変わったという印象は全然ないですね。選手からも、何かが変わったっていう声は本当に聞きません。
陸上班チーフとして取材のアクセスや宿泊、当日の段取りなどの調整も行なう宮澤さん photo by Kitagawa Naokiこの記事に関連する写真を見る大塩 どのレースにも大八木さんはいらっしゃいますからね。午前は一関(岩手)にいたはずなのに、午後には神奈川の日体大(の競技場)にいたこともありました。
中西 トラックの反対側にいても、大八木さんがいらっしゃるのはわかります。声量がすごいですから。勇退されて総監督になっても、熱量を注ぐものが陸上競技なんですね。
宮澤 藤田さんも、ここぞという時は、大きい声で言葉をかけています。「ここで絶対に離れちゃダメだ!」とか。そこはやっぱり"大八木イズム"なんですね。三冠達成報告会で藤田さんが「大八木の熱意を引き継ぎます」っておっしゃっていたのが印象的でした。昨年度のチームは駒澤史上最強でしたが、「今年は『2年連続の三冠を』ではなく、昨年度の最強のチームをどう越えていくか、史上最強を更新できるか、と考えている」とおっしゃっていました。そういう意味では、今年度も駒澤は挑戦者です。
昨年度、大学駅伝三冠を達成した際に発行したコマスポの号外 photo by Kitagawa Naokiこの記事に関連する写真を見る
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