大学駅伝の「シューズ対決」は今年もナイキの厚底が一強。ただ、全日本ではプーマが躍進し他メーカーも逆襲の気配 (3ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

プーマの躍進

 それから今大会、注目すべきはプーマの躍進だろう。5区の青木瑠郁(國學院大1年)が今年10月に発売された『FAST-R NITRO ELITE Fire Glow』という厚底モデルを履いて区間賞を獲得。昨季までナイキを着用していた丹所健(東京国際大4年)も2区で7人抜きを演じている。丹所は年明け発売予定の『FAST-FWD NITRO』を着用して結果を残した。同シューズは前足部のソールが薄い厚底モデル。どんな仕掛けがあるのか、公式発表が楽しみだ。

 なお、今年はプーマのユニフォームを着ている立教大が箱根駅伝予選会を突破。正月の晴れ舞台に55年ぶりに出場することになる。箱根予選会でプーマを履いていた立大の選手はいなかったが、ふだんの練習では多くの選手が同メーカーのシューズを活用しているという。前回の箱根駅伝はひとり(明大・加藤大誠)しかいなかったプーマが、正月決戦でどこまで数を増やすのか。

 今回は区間賞に届かなかったが、ミズノは創価大・嶋津雄大(4年)が着用しており、箱根駅伝での反撃が見どころ。ニューバランスは今夏のオレゴン世界選手権で中長距離3種目に出場した田中希実(豊田自動織機)が履いている。正月の箱根駅伝でもシューズのシェア争いが激化しそうだ。

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