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マラソン鈴木亜由子の指導者が語る現状。
有力選手の勢力図が変わる可能性 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 ただ、現在は全国的な緊急事態宣言下にあるため、外出制限もあって練習が規制されているのも事実だ。以前なら使えていた大学のトラックは使えなくなっており、集団で走れていた公園でもマスク着用で人が少ない時間を見計らい、細心の注意をはらって個人でジョギングする程度。周囲の状況を見ながら工夫して練習を行なっている。

「例年なら、今の時期は主力組が日本選手権などを目指して海外合宿へ行き、ほかの選手たちは東京を拠点にしながら時折国内合宿に行くというふうに、チームの活動が分かれていました。駅伝シーズン以外はなかなか全員が(国内に)揃うことはなかったのですが、今年は創部以来全員が同じ状況です。考えようによってはこういう時期があってもいいのかなと思いますね。

 海外の選手の場合は、9月上旬にトラックシーズンが終わると、それから3カ月くらいオフを取り、クロスカントリーから長距離シーズンに入っている選手が多いんです。でも、日本の実業団選手の場合は、春から夏にかけてはトラック、冬に駅伝をやってマラソンまで走ると、オフシーズンは1カ月あるかないか。年中走っているからこそ、この時期に選手は休養をとって、しっかりベースを作る期間だと考えればいい。忙しくない期間も必要だと思います」

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