箱根駅伝の5区とは何か。「山の神」はいなくても必ずドラマは起きる (4ページ目)
かなり気は早いが、来年の優勝を狙う大学の5区を考えてみよう。4連覇を達成した青山学院大、3年生以下のオーダーで往路を制した東洋大、選手層の厚さとスピードが武器の東海大が有力視されるが、今大会の5区の結果は以下の通りだった。
青学大 竹石尚人(2年)1時間12分49秒(区間5位)
東洋大 田中龍誠(1年)1時間14分16秒(区間9位)
東海大 松尾淳之介(2年)1時間14分59秒(区間12位)
こう見ると、5区は青学大が断然有利だ。東洋大は今回のように1区~4区でアドバンテージを奪う作戦で攻めるしかないだろう。「打倒・青学大」を掲げる東海大は、箱根で勝つためには、5区でも互角以上の勝負に持ち込まないとリベンジは難しい。
今回とほぼ同じ距離で争われた第76回~81回大会(2000年~2005年)では、順大・今井正人(現・トヨタ自動車九州)が1時間9分12秒というタイムを叩き出している。旧コースの歴代記録で見ると、今回区間トップの青木(1時間11分44秒)は歴代5位相当だった。当時大学2年生だった今井が、青木よりも2分半近くも速かったことを考えると、タイムを大幅に短縮するような強烈なクライマーが出てきてもおかしくない。
1時間10分を切ってくると"山の神"と呼ばれるほどのインパクトを残すことができるだろう。どの大学に神が舞い降りるのか。その出現を楽しみにしたい。
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