【月報・青学陸上部】新キャプテン吉永の苦悩。就活、不調、監督と衝突... (6ページ目)
「全然ダメでした。1000mですでにキツかったんですが、2000mまではなんとかレースの流れに乗れていました。でも、2000mから3000mで一気に3分台に落ちてしまって......。調子が悪い時は3000mから4000mがそのくらいのタイムで、それでも残り1000mはなんとか粘れる感覚だったんですけど、今はその余裕が全然ない」
吉永の言う通り、すでに1000mの時点で先頭集団と離れてしまっていた。練習で距離走やインターバル走はできているというが、それが試合にうまく結びつかない状態だ。
トラックシーズン最後のレースは7月1日、世田谷記録会になる。
「そこで1本いい走りをしたいですね。やっぱり夏前に1本でもいい走りをして、こいつ伸びてくるなっていう走りを見せないと、夏にいくらいい練習ができたとしても出雲で(監督が自分を)使うのが難しくなると思うんです。今はまだフォームのバランスが悪いうえに、必要以上の疲労がたまって、ちょっと負のスパイラルにハマっていますが、なんとかがんばって調整し、世田谷では14分一桁を出すことができればいいかなって思います。チーム自体は......3年生中心に調子がいいですし、今はチームのことにあまり手が掛かっていないので、まずは自分の調子を取り戻します」
吉永は、流れる汗をぬぐいながら、そう決意を述べた。
仮に世田谷でタイムが出なくても夏が味方してくれるだろう。昨年も夏前まではそれほど調子がよくなく、夏に走り込んで調子を上げ、全日本大学駅伝出場(3区)を勝ち取った。
「今年の目標は、昨年の安藤さんのように3大駅伝をしっかり走ること。箱根ではアンカー、もしくは復路のエース区間である9区を走りたい」
昨年、箱根を走れなかったからこそラストチャンスに賭ける気持ちは強い。
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