【月報・青学陸上部】新キャプテン吉永の苦悩。就活、不調、監督と衝突... (3ページ目)
「そうですね。プレッシャーはありますけど、どちらかというと自分ができるのかなという不安の方が大きくて......。でも、自ら覚悟を持ってやっている姿勢を見せないと周囲もついてきてくれない。また、箱根3連覇という伝統を築いてきているので、それを自分たちの代で途切れさせるわけにはいかない。箱根4連覇達成を目指して覚悟を持ってやっていきたいと思っています」
副キャプテンには下田が就いた。吉永は並々ならぬ決意で"キャプテン"になったのである。
しかし、その覚悟とは裏腹に、走りでは"らしさ"を発揮できずにいた。吉永は箱根駅伝直前に故障し、箱根が終わってから3週間ほど走れなかった。チーム練習に合流できたのは、2月の宮崎合宿の途中からだ。そこから2週間ほど調整し、最初のレースとなったのが立川の日本学生ハーフ(3月5日)だった。
「練習ができていなかったので、立川にはトラックシーズンに向けて土台作りのような感覚で出させてもらったんですが、レースがハイペースで後半ラップを落としてしまいました。まだまだですが、状態が悪い中でもまとめることができたのでよかったです」
タイムは1時間4分4秒だったが、学内では6番で復帰レースとしてはまずまずだった。
吉永は春のトラックシーズンで巻き返し、10000mで28分40秒切りを目指し、5000mは安定していつもで13分台を走れる状態を作る。そうして夏合宿で走り込み、3大駅伝につなげていくというプランを考えていた。
4月の日体大記録会(10000m)では、29分28秒12で自己ベストを更新したが、5月の静岡の長距離強化記録会(5000m)ではパっとせず、関東インカレにも名前がなかった。
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