【月報・青学陸上部】新キャプテン吉永の苦悩。就活、不調、監督と衝突... (2ページ目)
下田裕太は関東インカレのハーフで2位に入賞し、調子がようやく上がってきた。田村は、5月9日に走りの練習をスタートさせて、貞永隆佑とともにこの大会が実質的な復帰戦になる。中村は関東インカレで1500mを走り、この大会に合わせて調整してきた。この後のレースを見ないと何とも言えないが、主力の顔ぶれは揃いつつある。
気になったのは、キャプテンの吉永である。4年生が今ひとつな状態で、自分の調子も上がらない。責任感が強い選手だけに、自分を追い込んでいるのではないかと心配になったのだ。
吉永は今年1月、新キャプテンに就任した。
「学年で話し合った時、下田という案も出たのですが、下田は発言力も実力もあるし、田村とともに主軸としてずっと活躍しています。このふたり以外で学年の中に責任感のある選手を増やしたいということになり、ふたり以外からキャプテンを選ぶことになったんです。最終的に話し合いをして、多くの人に支持してもらって僕がやることに決まったんですが、僕自身、競技レベルでふたりに追いつき、先頭に立って走るためにはキャプテンになることがプラスになると思いましたし、ふたりに負担をかけないという意味でも僕がやった方がチームとして回るのかなと」
吉永は鹿児島城西高校時代にキャプテンを経験している。大学2年生の時は学年長になり、個性的な学年をまとめて、先輩や仲間からも高く評価された。そういう経緯があってのキャプテン選出だった。
だが、3冠3連覇を達成したチームの先頭に立つのだ。プレッシャーもあるだろう。
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