【月報・青学陸上部】夏合宿に同行。どんな練習を消化しているのか? (4ページ目)
メインはクロスカントリー30km走だ。A、B、Cの3グループに分かれて、それぞれ4年生が先頭で走る。まず宿舎を出てロードを3.5km走り、クロスカントリーコース(約3.1km=)を8セット(※1セット=コース1周520mのコースを4周、1027mのコースを1周)走り、競技場でフィニッシュする。タイム設定は最初1周520mで1分55秒ぐらいだが、後半になるとピッチを上げていく。
午前中の雨が上がり、ときどき青空も見えている。コースは多少ぬかるむ箇所もあったが、走る分には問題ない。いよいよスタートだ。
選手は淡々と走る。彼らの姿が遠ざかり、再び、土を蹴る音が聞こえてくると伊藤雅一マネージャーの「1週目、1分53、54、55、1分55秒」とタイムを報(しら)せる声が響く。
最初はグループが乱れることなく走っているが、7セット目ぐらいから遅れる選手が出てくる。青トレを実践する中野ジェームス修一が主催する「スポーツモチベーション」でチーフトレーナーを務める佐藤基之は、グループから遅れ、苦しげな表情で走る小野田勇次らを見て、「揺れ」を指摘した。
「体が横揺れして、苦しそうに走るのは、体幹の習得がまだまだということ。感覚的につかめない、そういう選手はいるんです。貞永も1年の時はまだまだだったけど、2年になって体幹がブレなくなった。小野田は才能だけで走っているので、最初はついていけるけど、後半は体幹がブレてきて遅れてしまう。中根もそう。もっとラクに走れるように体幹を向上させていかないといけない」
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