【陸上1万m】鈴木亜由子と関根花観。連係の走りでリオ五輪の上位へ (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriya Toshimi
  • 岸本勉/PICSPORT●写真 Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 また、鈴木も「最初は思ったより体が動かなくて、花ちゃんがすごく動いていたので刺激をもらいながら走りました。タイムはまったく気にしていなかったんですが、終わってみたら後半が意外と落ちなかったんだと思いました。100回大会という節目の大会に加えて、地元の名古屋開催だったので、ここで負けたら本当に愛知県には帰って来れないな、という思いで走りました。これをスタートにしてしっかりやっていきたい」と笑顔を見せた。

 レース内容を見れば、後半を鈴木は15分34秒で走り、関根も15分38秒とわずかに前半を上回るタイムで走っている。無風で雨足も弱い好条件ではあったが、ほかの選手には一度も先頭を譲ることなく、2人で引っ張りあって出した意味のある記録だ。しかも鈴木は今回も、5000mで世界選手権代表を決めた昨年の日本選手権と同様に、スパイクではなくランニングシューズで走っていた。それを考えれば本番での30分台も十分あり得る走りだった。

 鈴木の場合は日本選手権3日目にも、派遣設定記録にあと1秒39まで迫る記録を持つ5000mでリオ代表を狙う。2種目での五輪挑戦は今後へ向けての大きなステップになるだけに、その第一段階をすんなりクリアできたのは大きい。

 一方、男子100m準決勝の前に行なわれた男子1万m決勝では、関根の中学の先輩でもある大迫傑(すぐる/ナイキ・オレゴン・プロジェクト)が、派遣設定を突破している村山紘太(旭化成)や積極的に仕掛ける設楽悠太(Honda)との争いの中で冷静な走りで優勝した。

 ここ数年は苦戦していた男女トラック長距離だが、この日本選手権の結果で1万mの五輪入賞の可能性が大きく膨らんできた。

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