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「毎日をただ生きているだけだった」。スノーボード小須田潤太、パラスポーツとの出会い、二刀流に挑戦するわけ (3ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

【アスリートとしての目標と、その先】

 パラスポーツを始める前は「無気力な人間で、毎日をただ生きているだけだった」と小須田は明かす。だが、足を失ってからパラスポーツと出会い、パラリンピックのような世界の舞台に立てるようになったことで、「何か目標をもって物事に取り組む大切さや、それが人間を成長させることに気づくことができた」と話す。

 だからこそ、小須田は二刀流にも果敢に挑む。そのための切り替えは早い。今季のスノーボードは北京パラのバンクドスラロームのレースで一区切り。ねん挫の回復次第だが、帰国後は陸上練習をはじめ、来月には山本らと合宿を予定しているという。

 競技人生の目標は「夏も冬も日本一」だ。冬から夏への移行のほうが時間がかかるため、陸上競技に掛ける割合が高いように見えるが、実は、「バランスだけの問題。どちらも本気でやっていきます」と意気込む。

「覚悟を持って、本気で物事に取り組むことは、脚がなくてもできること。自分の人生はまだ続くし、自分の幸せを追求するにも大事なこと」

 本気の取り組みの先に、いったいどんな光景が広がるのか。小須田の挑戦から目が離せない。

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