北京パラ出場へ期待の3人。パラアイスホッケーの新星が飛躍的に成長中 (4ページ目)
骨肉腫で入院していた幼少期、同室の元パラアイスホッケー日本代表選手の話を聞いて競技へのあこがれを抱いたという。ただ、当時は年齢的に若く、治療中だったこともあって「まだ早い」と誘ってもらえなかったそうだ。成長後も「ホッケーをやってみたい」という気持ちを持ったまま過ごしていたが、18年に他競技の大会会場で熊谷にスカウトされて、時を超えて夢が叶うことになった。
「当時、僕は車いすバスケットボールをしていたし、本来なら断っています。でも、ずっと『ホッケーをやりたかった』という気持ちが残っていたから決断しました」と、新津は振り返る。
もともとFWだったが、現在はDFで登録。「自分が最終ラインで取ったパックを次のラインにつなぐ。自分のパス出しの位置で仲間のポジションが決まるし、攻撃の起点として、流れをコントロールできるのが楽しい」と新たな魅力を実感している様子。世界選手権に向けては、「自分はまだ成長する余白がたくさんある。短い時間でどれだけ詰められるか、危機感と焦りのほうが大きい。だから、一日一日を大事に、練習を重ねていくつもり」と話し、鋭く前を見つめる。
パラアイスホッケーに情熱を傾ける新星プレーヤーたちのさらなる成長と活躍に期待したい。
4 / 4