日本のエース香西宏昭がドイツで進化。
苦境を乗り越え東京パラに挑む (4ページ目)
この試合、香西はトータル23分間出場したが、スタメンを除いて出場したのは香西だけだった。その起用の仕方は彼の存在感の大きさを示すには十分だった。香西もまた指揮官の期待にしっかりと応えてみせた。
今シーズン最高とも言える香西のプレーは、決して"神がかり"ではなく、常に淡々とやるべきことをやることに集中してきた成果だ。そして、過去にほとんど経験したことがなかった難題を乗り越えて導き出した、「香西宏昭」というアスリートの成長した姿にほかならない。
ドイツでのシーズンを終えてまもなく、帰国の途に就いた。余韻に浸ることなく、1年後に迫った"本番"への準備にとりかかる。決して本人は口にはしないが、「日本のエース」としての自覚と責任があるはずだ。だからこそ、成長の歩みを止めてはならない。ドイツで得た自信を胸に秘め、香西は東京パラリンピックでのメダル獲得を目指す。
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