強豪を撃破! 車いすバスケ日本代表に
待望の若手世代が台頭してきた (2ページ目)
今回はU23日本代表から5人がメンバーに選出され、存在感を放った。22歳の古澤拓也(パラ神奈川スポーツクラブ)は、華麗なスリーポイントシュートとドリブルスキルで勝利に貢献。また、19歳の鳥海連志(ちょうかい れんし/同)は、決勝でスタメンスタートを切ると、約29分半にわたってコートを駆け、仲間にボールをつないだ。彼らは昨年もA代表でプレーしているが、とくに連係プレーの面での成長が著しく、及川HCも「若手選手がすごく活躍した大会」と、目を細める。
2017年、U23日本代表は世界選手権でベスト4の成績を収めている。そこで彼らを指導したのが、A代表の京谷和幸アシスタントコーチ(AC)で、じっくりとトランジションバスケを築き上げてきた。及川HCは、「U23から京谷ACがチームをつくり、足し算のように、地道に段階的に成長をつなげた成果が、今回のA代表で出た」と称える。
また、古澤も「京谷ACと及川HCの連携があってこその成果だと思う」と首脳陣に全幅の信頼を寄せる。
古澤は昨年、このU23世界選手権日本代表のキャプテンを務めた。日本が追求するバスケットボールを、まさに体現してきた選手だ。A代表に入って1年、強化合宿では「生きた心地がしないくらい、うまくならない方がおかしいというくらい」練習しており、香西や藤本といったベテラン勢と、古澤ら若手選手が積極的にコミュニケーションをとることで、チーム内の連係はより強固なものになった、と振り返る。
「アンダー世代が何でも意見が言えるような雰囲気を、先輩方が作ってくれている。僕たちは先輩たちからたくさん吸収することができるし、自分たちにとってとてもありがたい環境です」(古澤)
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