車いすバスケ香西宏昭、
ブンデス決勝で得た経験を日本代表に伝えたい (2ページ目)
香西はブルズに対して、前週のドイツカップまでとの違いをこう感じていたという。
「あくまでも個人的感想ですが、個々の能力が高い選手が集まっているだけに、これまでのブルズはどちらかというと、一人ひとりが好きなようにプレーしていたと思うんです。でも、それをきちんと組織的に戦略を立ててきたなという感じがしました」
こうして崖っぷちに立たされたランディルは21日、ファイナル第2戦目でブルズのホームへと乗り込んだ。
ランディルは第1戦で13個と多かったターンオーバーを最大の反省点に挙げ、パスカットを狙う相手に対し、パスの高さを修正したり、あるいはフェイクを交えてパスをするなどの対策を講じた。さらにディフェンスでは、高さのあるハイポインターや、カットインプレーが得意のシューターたちにインサイドを攻められないように修正をかけた。
負ければ、ブルズのリーグ優勝が決まってしまう大一番、ランディルはスタートで流れをつかもうと考えていた。だが、第1Qで主導権を握ったのは、またもブルズだった。
第1戦での勝利がブルズに勢いを与え、さらにホームでの試合ということも大きなアドバンテージとなっていたに違いない。結局、第1Qで19-6とブルズが大きくリードを奪った。
一方、第1Qで挙げたランディルの6得点はすべて香西のシュートから生まれたものだった。ここ最近の試合では特に高確率をマークしている右からのミドルシュートでチーム最初の得点を挙げると、今度は一度インサイドに入る動きを見せ、そこからパスアウトするフェイクで相手の一瞬の隙をついてドライブでゴール下に切り込む鮮やかなカットインプレーで得点。さらにもう1本ミドルシュートを決め、なかなかリズムに乗れないチームを鼓舞した。
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