東京パラリンピック成功のカギは「大分県にアリ」 (3ページ目)
伊藤 私も大分国際車いすマラソンは5年くらい前から観戦に来ていまして、毎回違う場所から見ようと思って移動すると、どこに行っても観客の人がちゃんといるんですよ。本当に沿道にずっと人がいるんですよね。
中村 毎年恒例の秋の風物詩という感じでしょうか。あともうひとつ、大分には別府大分毎日マラソンというのがあって、同じくらい応援の人が来るんです。だから当初は、車いすマラソンと毎日マラソンとを一緒にしたかったんですけど、当時は日本陸上連盟から「マラソンは2本の脚で走るものだから、車いすマラソンはマラソンじゃない」と言われてしまって。やむなく単独開催になったんですが、幸いにも車いすマラソンのコースが大分市内で、人通りの多い住宅地を走るコースになったので、応援に行きやすいという面もあると思います。
伊藤 日常的に、車椅子の人や障がいのある人たちがもっと街に出てくるようになればいいんですよね。中村先生がおっしゃったように、東京の街の整備はずいぶん進んでいるのだから、あとは私たちの方がそういう人のことを特別な目で見るとか、そういうのがなくなればいいですよね。
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