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東京パラリンピック成功のカギは「大分県にアリ」 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 竹藤光市●写真 photo by Takefuji Koichi

伊藤 環境的には東京のほうが進んでいるんですね。

中村 そうですね。ただ、障がいのある人たちを見る目というのが違うのかなと感じます。僕もイギリスが実際はどうで、日本がこうというのは言い切れませんが、もしかしたら日本は障がいのある人に対する接し方という点で足りない部分があるのかもしれません。

伊藤 それは、接する側の"心"ということですね。

中村 今後、スタジアムなど様々な施設を作っていく上で、おそらくスロープやトイレなど、日本はそんなに悪くないと思うんです。むしろ障がい者に対する心の持ち方とか、パラスポーツに対する考え方とか、そちらの方がどうなのかなと。もし残り5年間で取り組んでいくのであれば、そういったところでしょう。

伊藤 大分県の人たちは、30年以上車いすマラソンを見ることで、当たり前になってきたのでしょうね。

中村 大分も最初は、ボランティアの人手が足りなかったということがあったはずですが、最近はボランティアの希望者が多過ぎて、なかなか入れないというぐらいになりました。観客についても大分の車いすマラソンは、沿道にずっと一般の観客がいるんです。

伊藤 ほかのパラスポーツだと、観客席に関係者が多いですからね。

中村 だから、パラスポーツの中でこれだけ関係者じゃない人たちが見に来たり、応援したりしているというのは珍しいと思います。

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