<アスリート医学生対談>柔道世界女王で医学部合格の朝比奈沙羅に元プロ野球・寺田光輝は尊敬のまなざし「恐れ多すぎる存在です」 (4ページ目)

  • 門脇正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【じつはラグビー部マネージャーでも活躍】

朝比奈 じつは私、今、(獨協医科大の)ラグビー部のマネージャーもしていて。

寺田 そうなんですか!

朝比奈 たまにしか行けないんですけど、水を持って部員たちを追いかけ回したり、楽しいですよ。「メディカルセブンズ」という医・歯・薬系大学の7人制ラグビーの大会に行くと、私のことを知ってくれている学生もいて。私、部員の誰よりも声がでかいんで、私の声で相手チームをビビらせられたらいいなって頑張ってます(笑)。15人制も含めて、部員はまだまだ強化中です。

寺田 本当に尊敬しちゃいます。

この記事に関連する写真を見るーーさて、医学部についてもう少し詳しくお聞きします。一般的な医学部では、1年の時に基礎医学を学んで、2年に入って免疫や解剖など、3、4年になると実践的な臨床医学を学んでいくと思います。3年のここまでで一番面白かった授業は?

朝比奈 全然医学じゃないって言われちゃうかもしれませんが、一番楽しかったのはドイツ語の授業でした。自分の大学は英語のほかに第2外国語が必修でした。全然しゃべれないんですけど、だんだん読めるようになっていって。力になっている実感があるので楽しいです。

ーーどういうふうに力になったんでしょう?

朝比奈 去年、試合でオーストリアに行ったんですけど、街中を歩いていたら、わかる単語がいろいろありました。あれは「止まれ」って意味だ、みたいな。自分の生活で使えている実感ができたのがよかったなと。先生もすごくよくて、かわいがっていただきました。

ーー反対に、つらかった授業は?

朝比奈 生理学と免疫ですね。覚えることがものすごく多くて。しかも、ただ覚えていくみたいな感じが本当につらかった。

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