グランプリ行きの切符を賭けた女子だけのGⅠ開催間近 ダークホース2人に立ちはだかるぶ厚い壁とは (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 小林同様、吉川の視界も良好だ。

「フィジカル的なピークはナショナルチームに所属していたころだと思いますが、経験を生かすことと、頭を使って走ることはできていると思います。私にはロードの経験があって、トラックの中距離の経験もあります。集団スプリントの技術は身についていると思いますので、その経験と考えて走ることを続けていけば、グランプリ獲得のチャンスもなくはないと思います」(吉川)

 歩んできた道は違えど、選手として豊富な経験を積み重ね、今充実期を迎えている小林と吉川。現状に甘んじることなく探求心を持ち、ともに明るい未来を描いている。これから先の30代でさらに飛躍を遂げる可能性は十分にありえる。今回のオールガールズクラシックでどんな走りを見せてくれるのか。今から楽しみで仕方ない。


【Profile】
小林莉子(こばやし・りこ)
1993年3月26日生まれ、東京都出身。小学時代からソフトボールに励み、高校時代は全国ベスト8に。高校卒業後に競輪学校(現日本競輪選手養成所)に入学。ガールズケイリン1期生として2012年にデビュー。「ガールズグランプリ」の初代女王となる。2023年1月にはガールズケイリン創成期を支え102期のなかで常にトップ選手として活躍した功績が評価され、特別賞を受賞した。

吉川美穂(よしかわ・みほ)
1993年1月15日生まれ、大阪府出身。中学・高校とソフトボールに励み、高校卒業後に、ロードレースの実業団へ。その後、プロロードレースチーム「ライフガーデン・ビチステンレ」、スペインの「ビスカヤ・ドゥランゴ」に所属し、ワールドツアーに参戦する。トラックレース中距離の選手として、ナショナルチームにも6年間在籍。2020年に日本競輪選手養成所に入り、2021年5月にガールズケイリンデビュー。2023年7月の特別レース「ガールズケイリンフェスティバル」で自身最高位となる2着に入る。

【画像】理想的なアスリートボディの吉川美穂と小林莉子

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る