児玉碧衣が「彼女は終わった」というSNSを見返す優勝 1位だったファン投票に結果で応え「恩返しができた」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 昨年12月の落車によるケガで、年明けから一時、本来のパフォーマンスを発揮できなかった。「もうトップで走れないかもしれない」という思いが頭をよぎると同時に、SNS上で「児玉は終わった」という言葉も目にした。「これで見返せたと思う」と本人もしてやったりの表情だ。過去を振り返ればビッグレース初優勝は2018年に行なわれたこのドリームレースで、それが飛躍のきっかけとなった。この日の優勝でまた児玉は進化するだろう。

清々しい笑顔で勝利者インタビューに答える児玉清々しい笑顔で勝利者インタビューに答える児玉この記事に関連する写真を見る

「今年はとくに記憶に残るレースも、インパクトのあるレースもできていないなか、負けている自分に投票してくれるファンがいることを実感しました。優勝できて嬉しいし、恩返しができたと思います。まだまだ児玉はトップで走り続けるぞってところを見せられました。ただトップで走り続けるには声援も必要なので、これからも応援してください」
 
 ファンへの感謝と引き続きの応援のお願いを口にし、児玉は真夏の激闘を締めくくった。


【Profile】
児玉碧衣(こだま・あおい)
1995年5月8日生まれ、福岡県出身。小学時代にバレーボールをやり始め、高校まで競技に励む。高校卒業後に日本競輪学校(現日本競輪選手養成所)に入り、成績2位で卒業。2015年7月のデビュー戦で勝利し、翌8月に初優勝を飾る。持ち前のポテンシャルの高さで勝利を重ね、2018年からガールズグランプリ3連覇を達成。今年6月、初のGⅠ開催となったパールカップで初代女王に輝く。今年7月にはガールズケイリン史上最速で500勝を挙げた。

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