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「俺、いらないじゃん」と師匠も称賛 養成所成績10位台のガールズケイリン3選手がルーキーシリーズで躍動した理由とは (2ページ目)

  • text by Sportiva

【卒業からの2カ月でレベルアップ】

 在所成績が振るわなかった彼女たちが、ルーキーシリーズで結果を残せたのは、やはり3月初旬の卒業以降の練習に要因があった。

 枝光の成長を促したのは、練習場として使用している久留米競輪場でのガールズ選手たちの存在だ。

「久留米はガールズの選手がいっぱいいますし、その先輩方と一緒に練習させていただいたり、師匠にバイクで引っ張っていただいたりして、トップスピードの強化をやってきました。環境がすごく恵まれているので、すごくありがたいですね」(枝光)

 久留米競輪場をホームバンクとしている選手には、ガールズグランプリ覇者の小林優香、児玉碧衣ら国内トップクラスの選手がおり、彼女たちの走りを間近で見ることで、目標を高く設定できるとともに、練習に臨む意識も自然と高くなる。この環境のなかで枝光の力が引っ張り上げられたのは想像に難くない。

宇都宮の決勝で2着に入った枝光(2番車・黒) photo by Takahashi Manabu宇都宮の決勝で2着に入った枝光(2番車・黒) photo by Takahashi Manabuこの記事に関連する写真を見る

 神戸が着実にステップアップできたのも、練習相手の存在だ。

「(ホームバンクの)函館では、先輩の女子選手や男子選手の後ろにつけさせてもらったりしていました。複数人でのダッシュなどもやっていました」(神戸)

 当然練習はハードなものだったが、先輩たちと一緒に練習するのは「楽しい」と語る神戸。それは、ベースアップを実感できている証拠でもある。また、養成所では実力をつけるために、あえて先頭に立って風を受けて走っていたという。在所成績が中位だったのは、それが理由のひとつだが、負荷のかかる厳しい道を選んだからこそ、このルーキーシリーズで結果を出せたと言える。

 そして東に関しては、卒業後に取り組んだ練習がそのままレース展開に生かされた結果だ。

「男子選手の後ろについていく練習をしたり、追い込みの練習もしたりしていました。四日市ではレースの流れを見て臨もうと思っていて、その練習もしていたので、練習どおりの走りが結果につながりました」

 東が走った四日市の3レースは、いずれも在所成績1位の竹野と同じ組となり、前に出てレースを引っ張る竹野に対して、決勝では最後に追い込みをかけて、ゴールラインぎりぎりでかわして優勝している。まさに狙い通りのレースだった。

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