「絶対にレースを動かす」「本当に不安しかない」 迫りくる競輪ルーキーシリーズの優勝候補3選手が挑む決意の日々 (2ページ目)
竹野は「練習をしないとすごく不安に思う」と語れば、宇野も「本当に不安しかない」という。松井は「不安」という言葉こそ口にしなかったが、「(最初のレースの)宇都宮は500mのバンクなので、そこは心配」と話した。
ただそれはプロへの階段を上る過程で、誰しも経験するもの。目利きの競輪ファンの前で走ることが、彼女たちにプレッシャーを与えるのは当然のことだろう。
現在はそれぞれが違った環境のなかで、プロとしての自覚を持ちながら練習を積み重ねているが、その意識が彼女たちをさらにバージョンアップさせているようだ。
「これまでは先生に言われたことをやっていただけですが、プロになってからは、自分が強くなるために、苦手な分野を探してそれを補う練習をしています。週6日練習をしていて、朝9時にバンクに入って、午後にジムにいったりして夕方くらいまで練習をしています」(宇野)
「今は男子の選手と練習をしていて、1本1本集中しないとすぐに離されてしまうので、ついていけるように頑張っています。卒業してから体重は変わっていませんが、結構体は絞れてきたので、いい感じかなと思います」(松井)
「今はホームバンクが使えないので街道での練習がメインなんですが、長い距離も短い距離も、これだけ練習していれば大丈夫かなくらいのところまできています」(竹野)
3人ともルーキーシリーズに向けた不安を振り払うように、練習に没頭している。とくに竹野は「練習量であれば、一番やっているかな」と語る。また宇野も「週1回の休みでも罪悪感を感じてしまう」ほど危機感が強い。
成績上位の彼女たちが不安を抱えていたり、高い意識で練習に臨んでいるのは、このルーキーシリーズで、本気で優勝を狙っているからにほかならない。そのうえで松井は「満足した内容で勝ちたい」と言い、竹野も「ファンの方が見ていて面白いレースをしたい」とレース展開についても追及していくつもりだ。
ルーキーシリーズは全4節行なわれ、各節3日間の開催。14名ずつ出場する。写真はルーキーシリーズプラス2022この記事に関連する写真を見る
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