人気女子プロ・岩田夏海が明かすダーツ業界。生計の立て方やコロナ禍での苦境も語った (2ページ目)
岩田は「ダーツの楽しさを知ってもらいたい」と語るこの記事に関連する写真を見るーープロを目指そうと思ったのはなぜでしょう?
岩田 もともとダーツにプロがあることを知らなかったのですが、22歳の時、知り合いから「うまくなってきたし、プロ試験を受けてみなよ」と言ってもらって、初めてプロの存在を知りました。正直、自分がダーツだけで食べていけるほど実力があるとは思っていませんでしたが、一度挑戦してみようと決めて、受験料1万円(当時の金額)を握りしめながら会場に向かいました。
すると、自分でも信じられませんでしたが、実技試験をほぼストレートでクリアできて。翌週には筆記試験が残っているのに、うれしさが爆発して、バーのお客さんたちとフライングしてお店で乾杯しちゃいましたね(笑)。筆記にも受かり、晴れて「プロ」になれたのでホッとしながらも、どこかまだ実感が湧いていない感じでしたね。
ちなみに日本には『JAPAN(女子のみは『JAPAN LADIES』)』と『PERFECT』という2つのプロ団体がありまして、私の所属は前者になります。どちらも実技と筆記試験に通ることが合格条件となりますが、18歳以上(高校生を除く)なら誰でも受験できるので、年齢や性別関係なく挑戦できますよ。
ーー実力は必要ながらも、比較的プロにチャレンジしやすい競技なのですね。試験合格後、プロ一本で活動しているのですか?
岩田 いえ、プロの活動どころか、最初はダーツすらほとんどできませんでした。というのも当時、保険の営業の仕事をしていて。大会がある土日は休みではなく、働く時間も不定期。加えて私にはすでに2人の子どもがいたので、家事や育児も忙しく、ダーツに当てる時間がなかったんです。
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