なぜバド日本女子ダブルスは強いのか。オグシオからフクヒロ、次世代へ (3ページ目)

  • 平野貴也●取材・文 text by Hirano Takaya
  • photo by AFLO

 勝った福島/廣田は、リオ五輪後の2017年に日本A代表入りを果たし、すぐに世界トップクラスの選手が出場するスーパーシリーズ(現ワールドツアー)で結果を残した。世界選手権や年間成績優秀選手のみが出場するスーパーシリーズ・ファイナルズで準優勝するなど活躍し、18年には世界ランク1位に到達した。

 課題は大きな大会では準優勝が多く、ビッグタイトルでの優勝がないことだったが、今回の全英でついにクリア。福島は「ずっと2位だったので、一つ越えられたことはうれしいです」と喜んだ。全英での試合は、高橋/松友の金メダルを見て、次は自分たちがという思いを抱いたふたりが、4年前のエースを破り、自分たちがエースとして出場するという矜持を示す試合になった。

 もう一つの日本勢対決は、2回戦で行なわれた。勝ったのは、ベスト8となった永原和可那/松本麻佑(北都銀行)の「ナガマツ」ペア。17年末の全日本総合選手権で4強入りし、18年に日本A代表入り。その時点では、同じ所属の先輩である米元小春/田中志穂(北都銀行)が上位におり、日本の4番手だった。

 ところが、18年の世界選手権で高橋/松友、福島/廣田を破って初優勝を飾り、ランキングが急浮上。この時松本は、「五輪に向けて、大きな一歩を踏み出せたかなと思う。でも、日本の争いがここからし烈になってくると思う。そこをどう勝ち切るか、話し合って頑張っていきたい」と話していたが、自信を得て、現在の3強の立場へと台頭してきた。

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る