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稀勢の里、貴景勝...注目力士たちの勝算は?
錣山親方が占う初場所 (3ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 もしかしたら、負傷は筋肉が切れてしまったのかな? その痛みに打ち勝って、豪栄道らしい相撲が取れれば、今場所こそ......と思っていましたが、初日、2日目と連敗。巻き返しを期待したいです。

 そうそう、この豪栄道を初日に破った錦木(にしきぎ)は注目ですよ。相撲に対して真摯に向き合っていて、冬の巡業でも1日も休むことなく、精力的に稽古をこなしていました。やはり、そうした"努力"というのは報われるもの。2日目にも大関・栃ノ心を下し、このまま快進撃を続けてほしいですね。

"台風の目"として注視しているのは、ブルガリア出身の碧山(あおいやま)。身長191cm、体重197kgの巨体を生かした寄りは、脅威以外の何物でもありません。引き技を出さなければ、これまでにももっと勝てている力士です。

 今場所の前頭5枚目という地位は、通常なら横綱、大関との対戦がないので、前半から勝ち続けていければ、平幕優勝の可能性もあるでしょう。年齢は32歳ですが、まだまだ伸びしろのある力士です。さらなる飛躍のきっかけを、この初場所でつかんでほしいですね。

 そして、忘れてはいけないのが、先場所の九州場所で優勝した貴景勝です。私もここで「九州場所の注目力士」として名前を挙げていましたが、まさか"優勝"までは予想していませんでした(笑)。

 貴景勝が土俵で見せるのは"魂の相撲"。本場所の一番にかける熱い思いが、見ている人たちにも伝わってきます。

 ただ、他の力士たちも、貴景勝について研究をしてきています。九州場所後の冬巡業や稽古などを見ていても、相撲を覚えられてしまっているように感じました。その分、今場所は期待を込めて10番(10勝)。勝ち越せれば十分ではないかな、と思っています。

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