スピードスケートW杯初参戦で好成績。
新濱立也「エースになりたい」
昨年末の12月29日と30日に帯広で行なわれた「全日本スプリントスピードスケート選手権」で、男子総合優勝を果たしたのは、新星の新濱立也(高崎健康福祉大4年)だった。それは世界に通用する滑りだった。
大きな身長を生かした滑りで好タイムを出す新濱立也 初日の500mでは、スタート後の80m付近でよろけるアクシデントがありながらも、世界記録保持者のパベル・クリズニコフ(ロシア/33秒98)が11月のW杯帯広大会でマークしていた34秒61のリンク記録や、長谷川翼(日本電産サンキョー)が昨年の平昌五輪選考会で出した34秒60の国内大会最高記録を上回る34秒50を出して1位になった。これは世界と比較しても、クリズニコフが前日の28日にロシアのコロムナで出していた34秒40に次ぐ今季世界ランキング2位の記録でもある。
「あのミスは氷にブレードが刺さってしまいました。それを修正してうまく力を出し切れたけど、100m通過で自分がどのくらいかというのも全く分かっていなかったので、バックストレートではインスタートで前を滑っていた及川佑(大和ハウス)さんを必死に追いかけただけでした。終わってみて『あっ、こんなに(タイムが)出たんだ』というホッとした気持ちと、うれしさはありました。国内最高を出したという実感は正直言って全くないけど、クリズニコフ選手が出したリンクレコードを更新できたのはうれしいです」
好記録の要因は自分でもよくわからない、ミスをしたから逆にリラックスできたのではないかと笑う新濱。これまで16年世界ジュニア500m4位や17年ユニバーシアード500m4位という実績はあるものの、昨シーズンまではW杯にも出場できず、2017年12月の平昌五輪代表選考会でも4位で代表入りにあと一歩届かなかった。
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