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【月刊・白鵬】長男初の武者修行に、横綱が「親バカ」になる (3ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 6月中旬からは、所属する宮城野部屋の滋賀県長浜市での合宿がスタート。連日、精力的に稽古を重ねてきました。

 今年で3回目となる「長浜合宿」。稽古は応援してくださっている会社の倉庫で行なわれるのですが、朝7時頃には地元の方だけでなく、近隣の市や県からも熱心なファンの方々が見学に来てくださって、多いときには400人ほどのファンが詰め掛けてくれました。

 足腰が不自由で、普段はなかなか外出することが難しいご高齢の方々も、施設の車に乗って見学にいらっしゃってくれました。私たちの稽古を見つめながら、楽しそうな笑顔を浮かべている姿を見ると、とてもうれしかったですし、喜ばしいことだな、と思いました。

 休日には、地元の相撲チームの子どもたちも稽古場に来てくれました。一緒に稽古をすることもできて、子どもたちもそうでしょうが、我々もいい刺激を受けました。

 この合宿の際、私が素晴らしいと思ったのは、見学される方々のマナーのよさでした。相撲部屋の稽古場では、基本的に私語は厳禁です。ピーンと張り詰めた空気の中、力士の息づかいや、体と体がぶりかり合う音だけが響いているという空間です。そして今回、多くの人たちが集まっても、そうした雰囲気がしっかりと保たれていました。ゆえに私たち力士も、いい緊張感をもって稽古に励むことができたと思います。

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