【箱根駅伝2026】中央大・岡田開成は「まったく歯が立たなかった」悔しさをバネに「駒大・佐藤圭汰先輩超え」を誓う
着実に力をつけている2年の岡田開成。洛南高の2学年先輩にあたる駒大・佐藤圭汰を強く意識している photo by Sports Press JP/Aflo
【8月の月間走行距離は1000km超】
初めて走った前回の箱根駅伝では、悔しさを噛み締めた。
中央大に入学した昨年、岡田開成は全日本大学駅伝の2区で大学駅伝デビューを果たし、区間6位と上々の走りを見せ、チームを19位から7位にまで押し上げた。迎えた箱根では、7区でゲームチェンジャーの役割をまかされ、2位で襷を受け、前をいく青山学院大を追った。
だが、岡田の18秒後にスタートした駒澤大のエース格で、洛南高の2学年先輩にあたる佐藤圭汰(当時3年)に4.6km地点で追いつかれ、しばらく並走するも11km付近で置いていかれた。区間7位とまずまずの走りだったものの、佐藤にまざまざと力の差を見せつけられた。
「佐藤圭汰先輩には、まったく歯が立たなかったです。追いつかれてからはついていこうと思っていたのですが、それで精一杯で何もできなかったです。まだまだ力が足りないと痛感しました」
高校時代から佐藤のすごさを感じていたとはいえ、大学でもあらためて違いを見せつけられ、落ちこんだ。だが、同時にメラメラしたものも湧き上がってきた。このままじゃ終われない。この差は何なのか。そう考えた時、一緒に走ったことでわかったことがあった。
「自分は、単純に長い距離に対応できていないと思ったんです」
11km以降に生じた差は、スピードだけでなくスタミナの差でもあると認識したのだ。
今季、春のトラックシーズンは例年通りにスピード強化を図るとともに、国際舞台での経験を積むべく、ワールドユニバーシティゲームズ(7月)の10000m出場を目指した。その権利を得るために出場した4月の日本学生個人選手権では、勝負どころで前にいけず、6位に終わった。その後もレースには出場したが、思うような結果を残せなかった。
そうして迎えたこの夏は、スタミナを強化すべく連日走りこんだ。朝のジョグの量を増やすなどして、8月の月間走行距離は1000kmを超えた。
「スピードをロードの強さに転化するのが自分にとって大きなテーマだったので、夏にロードで走りこみました。そのおかげでハーフ(の距離)への対応は昨年よりも早くできましたし、(10月の)出雲駅伝の1区で区間賞を獲れたので、自信になりました」
出雲駅伝でチームは10位に終わったが、岡田個人は結果を出した。成長しているという手応えも感じられた。
「1年生が入ってきて後輩ができたので、チームの主力という自覚が出てきましたし、レースでも先輩たちに頼るのではなく、自分がチームを勝たせるという自覚を持てるようになりました。そこは成長できたところかなと思います」
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著者プロフィール
佐藤俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。

