【月刊・白鵬】長男初の武者修行に、横綱が「親バカ」になる (4ページ目)
今回の合宿には、私の長男・眞羽人(まはと)も初めて参加させていただきました。学校の休みを利用しての2日間だけの参加でしたが、自分のまわしをつけて、早朝から土俵下で四股を踏んだり、間近で稽古を見たりして、貴重な体験ができたと思います。
長男は今、小学校2年生。相撲に興味を持ち始めたのは、昨年くらいだったでしょうか。もちろん、その前から自分の父親が相撲取りだということは認識していましたが、当初は自分から「相撲をやりたい」と言ったことはなかったですね。
私は、それでいいと思っていました。というのも、私自身、そうだったからです。私の父はモンゴル相撲の横綱でしたが、その父から「相撲をしなさい」と言われたことは一度もありません。学生時代、私はバスケットボールに夢中でしたし。運命に操られるかのように日本の相撲界に入って、今があるわけです。だから、眞羽人にも「好きなことをさせてあげたい」と思って、私から相撲をやるように言ったことはありませんでした。
それでも、てっきり相撲には興味がないと思っていた眞羽人から、「相撲をやってみたい」と言われたときは、素直にうれしかったですね。それからは、たまに稽古をつけたりしてきました。
そして今年1月、私が主催する少年相撲大会『白鵬杯』に初めて参加しました。国技館の土俵上での初めての相撲。緊張もあったのでしょう、眞羽人は1回戦で敗退してしまいました。
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