じゅんいちダビッドソンの「無回転俳句」が炸裂する!? (3ページ目)
『耳の中鼻の中まで汗をかく』(作者・じゅんいちダビッドソン)
●堀本評
とにかく暑さが伝わってきますね。練習の最中なのか後なのか、あるいは試合中なのか、スポーツに置き換えるといろいろな情景が見えてきます。また『耳の中鼻の中』というように『中』を二つ使い、それがリフレインとなって一句の中で良いリズムになって響いている。汗が流れている情景にリズムを感じさせます。汗の句としてはなかなか良いものだと思いました。
●高森評
耳の中に汗をかいた経験は結構あるんですけど、鼻の中は微妙にあるかないか。まあ、それぐらい暑いんだなってことがストレートに伝わってきました。
●作者(じゅんいち)評
ここ数日むちゃくちゃ暑いじゃないですか。そこでパッと思い浮かんだのがこの句なんです。鼻の中まで汗をかくのは行き過ぎかもしれないけど、それぐらい暑い。最初は『内臓まで汗をかく』みたいなことを句にしようかと思ったんですが、それだとちょっと発想が飛躍し過ぎだなということで、『鼻の中』で収まりました。
以上がじゅんいち氏の作品となるが、無回転ではなくしっかりと回転が掛かっているところに意気込みが感じられる。若干スポーツとは離れている部分もあるが、そこはやっぱり芸人としての血が騒ぐのだろう。
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