2015.08.23

じゅんいちダビッドソンの「無回転俳句」が炸裂する!? 

  • 石塚 隆 ●文 text by Ishizuka Takashi
  • 村上庄吾 ●写真 photo by Shogo Murakami

俳人・堀本裕樹 × スポルティーバ編集部
第1回 スポルティーバ句会開催! 
スポーツ俳句への誘い(3)

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第1回スポルティーバ句会」もたけなわ。出句、選句、講評していくことで俳句が徐々に身近なものと感じ始めている参加者たち。主宰の俳人・堀本裕樹氏の発言や表情からも、スポーツと俳句のマッチングの妙に手応えを感じていることが窺える。
 この時点で、今回のダークホース、アスリート枠(?)として参加しているじゅんいちダビッドソン氏の俳句がまだ講評されていない。だが、ここからが真骨頂だった。独自の目線による俳句からは、思いがけない深みが感じられた。

じゅんいちダビッドソン氏のユニークな俳句は、俳人・堀本裕樹氏からも 高評価!

 『夏空がガリガリ君を攻めてくる』(作者・じゅんいちダビッドソン)

●堀本評
 炎天がガリガリ君を攻めるということは、これは太陽がガリガリ君を溶かしにかかっているんじゃないかと思いました。多分、練習か試合が終わったあとにガリガリ君を食べている状況で、太陽が照りつけるため早く食べないと溶けていってしまう。それを『攻めてくる』という表現にした。また『夏空が』の『が』と『ガリガリ君』など、濁音が多くて、なにか暑さに満ち満ちているような感じがしますね。言葉の響きが非常におもしろい。

●上杉評
 『夏空』と『ガリガリ君』というイメージと『攻めてくる』という表現が強烈ですね。ガリガリ君を擬人化しているようで、私には夏というものが非常に強く感じられました。

●作者(じゅんいち)評
『ガリガリ君』はもうそろそろ季語になっていいと思うんですよね(笑)。堀本さんがおっしゃるように、夏の日にガリガリ君を食っていると、直射日光を浴びて溶け方が尋常じゃない。結局、食べ終わる前にバーからスルッと抜けてベシャッと地面に落ちてしまう(笑)。これはもう攻撃やろうと。その情景を思い出して作った俳句です。