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【スピードスケート】ソチ五輪へプレシーズン開幕。ベテランも若手も結果は上々。 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 だがその一方で、パシュートの主力選手としても期待される高木美帆は、まだ首を捻る状態だった。昨季は「いろいろな種目をやってみたい」と、500mと1000mを2本ずつ滑って総合得点を争う世界スプリントや、500mと1500m、3000m、5000mを滑って総合得点を争う全日本選手権や世界ジュニア選手権にも出場した。

 この大会も初日の1500mと2日目の1000mと3000mに出場し、2位、4位、4位の成績を残した。だが1000m、1500mともに前半のラップタイムが上がらないことに首を捻った。

「1週間前のトライアルでは悩んだけど、それよりは少しましになったかなという感じですね。でもあまりスピードに乗れなくて、ラップを出そうと思って滑ると余計にでなかったり。練習で男子の後に付いて滑っていますが、それで滑りが崩れることもあるし。短距離に関してはまだ何かつかまえなければいけないことがあると思います」

 それでも1000mと1500mでは1分17秒台と1分59秒台の納得できるタイムを出して、キッチリとW杯代表には選出された。試行錯誤がしばらく続きそうだが、「今シーズンは1500mをイメージして取り組んできたので、それが抜けなかったのかもしれませんね。後半に体が動くのはわかっているので、1000mでは600mの通過、1500mでは1100mの通過タイムをしっかり意識して滑っていきます」と話す表情は落ち着いていた。

 また、バンクーバー五輪銀メダリストで昨季までは道具の選択に専念していた長島圭一郎は500m4位、1000m3位という不本意な結果に終わった。だが「これまでは何が悪いかよく分からなかったが、今日の滑りで悪いのはカーブだとハッキリしたからそこを修正していけばいい」と、スッキリした表情で話していた。

 12月8~9日には長野でW杯も開催される今季。日本勢としてはソチ五輪を有利に戦うためにも、複数の選手が表彰台に上がるのが課題となる。

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