【スピードスケート】ソチ五輪へプレシーズン開幕。ベテランも若手も結果は上々。

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

【スピードスケート】ソチ五輪へプレシーズン開幕。ベテランも若手も結果は上々【スピードスケート】ソチ五輪へプレシーズン開幕。ベテランも若手も結果は上々 昨シーズンのW杯総合は500mで加藤条治の5位と小平奈緒の6位が最高で、最終戦の世界距離別選手権でも加藤は500m4位でメダルに届かず、小平にいたっては500m18位、1000m12位と惨敗してソチ五輪へ不安を残したスピードスケート。だがシーズン開幕となる10月27~28日の全日本距離別選手権では、エースのふたりが好記録を連発し、期待が持てるシーズンインとなった。

 最初に会場を沸かせたのは、1週間前のエムウェーブトライアル1000mで1分15秒97の国内最高を出していた小平奈緒だった。500mの1回目に04年のW杯で大菅小百合が出した38秒13の国内最高記録を塗り替える、38秒06でゴールしたのだ。そして2回目も38秒05と国内最高を連発した。

「どうせなら37秒台を出したかったから悔しさもあります。世界のトップはどんなリンクでも37秒台が普通なので、国内最高を破るのに8年かかったというのは長過ぎですね」

 こう話す小平だが、レースをみるとスタートから100mまでの動きは以前より重く、ゆっくり動いているように見えた。だが通過タイムは昨年のこの大会より少し速い10秒58と10秒54。そこからの400mは27秒台中盤でカバーして国内最高を叩き出したのだ。

「去年はけっこう頑張らないと最初の100mで10秒6台の前半も出せなかったけど、今年は重いと感じながらも、スケートの刃を氷に噛ませていけてます。でも自分の体力面からみれば、もう少しタイムは速くてもいいかなと。シンディ・クラッセン(カナダ)が1500mで世界記録を出した時の序盤はスローモーションで動いているようにも見えたから、動きはこれでいいのかなと思います」

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