【カーリング】日本代表決定!「男まさり」に生まれ変わった中部電力の絶対的強さ

  • 高野祐太●文 text by Takano Yuta
  • 中村博之●撮影 photo by Nakamura Hiroyuki

昨季のリベンジに燃える市川美余。見つめる視線の先は、もちろんソチ五輪だ昨季のリベンジに燃える市川美余。見つめる視線の先は、もちろんソチ五輪だ 来季に迫ったソチ五輪。その出場権獲得につながる『2012パシフィック・アジア・カーリング選手権(PACC)』の代表選考会が、札幌市内にできたばかりの新たなカーリングの聖地『どうぎんカーリングスタジアム』で行なわれた。その純白の戦場で、今年2月の日本選手権上位3チーム、中部電力、ロコ・ソラーレ北見、チーム青森が日本代表の座を賭けて争い、その結果、『美し過ぎるカーラー』こと市川美余率いる中部電力がPACCへの代表切符を手にした。

 現在、日本カーリング女子は、ソチ五輪に出場できるかどうかの瀬戸際に立たされている。ソチ五輪の舞台に立つためには、ライバルの中国と韓国を押し退けて11月のPACCで2位以内に入り、2013年3月に開催される世界選手権に出場しなければならない。さらに世界選手権で好成績を残すか、ソチ五輪の出場権を得られなかった国々で争う最終予選で勝ち上がるしか、ソチへの道は残されていない。昨季までの日本カーリング女子の戦いを振り返ると、五輪出場への道は厳しいと言わざるを得ない状況に陥っている。

「私たちは『マンリーカーリング』を目指してやって来ました。それを見てほしい」

 代表選考会直前の会見の席上、中部電力のスキップ(司令塔)、藤澤五月は堂々とこう語った。

 マンリー(manly)――。辞書によると「男らしい」や「男まさりの」という意味があり、中部電力の和田博明監督は「『男気のあるプレイスタイルを目指す』という意味が込められている」と説明した。

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