【世界フィギュア男子】鍵山優真はイリア・マリニンに大差の敗北 五輪へ向け求められる「無敵の人」の隙をつく準備 (3ページ目)
【悔しさを受け止めて五輪シーズンへ】
2日後のフリーは、状況が一転した。
少し硬さもまとう滑りだった鍵山。最初の4回転フリップが2回転になるミスになったことで「そのあとも焦ってしまった」と、2本目の4回転サルコウはステップアウトし、次の4回転トーループ+3回転トーループは最初のジャンプが少し流れるような着氷になり、セカンドは2回転になった。
そこから立て直したように見えたが、チェンジフットシットスピンのあとのつなぎでブレードが氷に引っかかったのか、少しよろけた。そして、後半最初の4回転トーループは着氷が止まる形で転倒という結果。最後の3回転フリップ+3回転ループも、フリップの着氷が乱れて1回転トーループを付けるだけになるミスもあった。
ステップやコレオシークエンス、スピンでGOE加点は稼いだが、フリーは10位の171.10点にとどまった。
SPの貯金もあり、合計は278.19点で4位に2.71点差の3位。318.56点のマリニンには40点もの大差。鍵山は、「今日の演技が表彰台にふさわしいかどうか疑問も感じる。この悔しさや3位という結果を素直に受け止めて、五輪シーズンに向けてイチから頑張りたいです」と話した。
そんな鍵山のキス・アンド・クライでの安堵の理由は、6位の佐藤駿(エームサービス/明治大学)とともに、2026年の五輪出場3枠を確保したことだった。
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