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【世界フィギュア女子】坂本花織「うれしくて泣いて、悔しくて泣いて」 4連覇逃すも五輪へ「身が軽くなった」 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【重圧に表彰台候補が軒並み失速】

 力みが出たのは、3月26日のSPだった。第3グループでは、リュウが74.58点を出し、樋口新葉(ノエビア)は72.10点、千葉百音(木下アカデミー)は73.44点を出している状況だった。

 坂本、キム、グレンの3人のうち最終グループで最初に登場したグレンは、冒頭のトリプルアクセルで転倒。そのあとのジャンプは決めたものの、コンビネーションスピンと最後のステップシークエンスはレベル3と取りこぼし、67.65点にとどまった。

 続くイザボー・レビト(アメリカ)が73.33点を出したあと、坂本は緊張した表情のなかで前半は丁寧な滑りをしたが、後半に入ると3回転フリップが2回転になるミス。それでも3回転トーループを付けたが、ステップシークエンスがレベル3の取りこぼしもあり71.03点。その時点で暫定5位と予想外の結果になった。

 そのふたりを下回ったのが、四大陸選手権で優勝している最終滑走のキムだった。最初のダブルアクセルはいつものように決めたが、次の3回転フリップからの連続ジャンプは、3回転トーループが回転不足になって転倒。そのあとは、はつらつさがない滑りになってGOE(出来ばえ点)加点を稼げず、今季自己最低の65.67点に。SPは坂本が5位、グレンが9位、キムが11位と、表彰台候補が軒並み失速するスタートになった。

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