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世界フィギュアで日本勢は表彰台を独占できるか 坂本花織は絶対優位、千葉百音、吉田陽菜も可能性は十分 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【可能性を秘めるイ・ヘイン】

 ただ、ミスが出て220点台の優勝争いになると勝負はもつれるかもしれない。シーズン前には坂本の強力な対抗馬になると予想されていたのがイ・ヘイン(韓国)。昨季の世界選手権2位で、世界国別対抗戦では自己最高の225.47点を出している。今季のGPシリーズは、2試合とも4位でGPファイナルには進出できなかった。

 イは昨季のGPシリーズでは2試合とも4位ながら、四大陸選手権で優勝して勢いをつけ、世界選手権は2位まで駆け上がっている。だが、今季は四大陸選手権でも勢いは戻せず、SPは3回転ジャンプ2本を失敗して出遅れ、フリーでも巻き返せないままだった。それでも、持ち味のスケーティングは伸びがあって安定しているだけに、一気に復調する可能性は秘めていて侮れない。

 さらに、世界選手権では2大会連続でメダルを獲得中のルナ・ヘンドリックス(ベルギー)がいる。GPシリーズ初戦のスケートアメリカでは、自己最高の221.28点を出して優勝と、いいシーズンインだった。

 その後の中国杯とGPファイナルではジャンプのミスが出て、ともに表彰台に上がったものの200点台の得点にとどまっている。今年1月のヨーロッパ選手権は213.25点で優勝していて、世界選手権でどこまで調子を上げてくるか。

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