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世界フィギュアで日本勢は表彰台を独占できるか 坂本花織は絶対優位、千葉百音、吉田陽菜も可能性は十分

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

世界フィギュア2024プレビュー・女子シングル編(全2回)

【坂本花織の3連覇が濃厚】

 カナダ・モントリオールで開幕するフィギュアスケートの世界選手権。3月20日にショートプログラム(SP)、22日にフリーが行なわれる女子シングルは、グランプリ(GP)ファイナルで圧勝した坂本花織(シスメックス)が大会3連覇を濃厚にしている。

世界選手権に出場する坂本花織(右)、千葉百音(中央)、吉田陽菜(左) photo by Kyodo News世界選手権に出場する坂本花織(右)、千葉百音(中央)、吉田陽菜(左) photo by Kyodo News

 シーズン前から「全日本選手権と世界選手権3連覇が目標」と公言していた坂本は今季、プログラムを変更して新しい世界観の表現を目指しながら、充実のシーズンを送っている。国内2戦とチャレンジャーシリーズ1戦を経て臨んだGPシリーズ初戦のスケートカナダはSP、フリーともノーミスの226.13点で優勝。いい滑り出しを見せた。

 体調不良もあったが、着実に結果を出し続け、自分のジャンプや演技への信頼を高めている。昨年12月の全日本選手権で3連覇達成後も、今年1月には国体に出場して優勝。2月はチャレンジカップで優勝と、試合を重ねてプログラムを磨き上げていく彼女らしい取り組みを続けている。

 精神的に昨季より充実した状態で臨めるだけに、2022年北京五輪や世界選手権と同じく230点台に乗せられる可能性は高い。現時点で、その得点に迫れる選手は他にいないと思われる。

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著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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