宇野昌磨「1強」か? 4回転半ジャンパーのイリア・マリニンが追い上げる可能性は? 世界フィギュアの表彰台争いは大混戦の様相 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

●イリア・マリニンは高難度構成で挑む

 宇野に続く表彰台争いになると、310.05点のベストを持つ鍵山がいないなかでは、300点台にどれだけ肉薄してくるかがひとつのポイントになるだろう。

 その1番手となると、やはりマリニンということになる。フリーで4回転アクセルを含めた5本の4回転ジャンプに挑んでいる今季は、SPで出遅れてもフリーで挽回して結果を出している。

イニア・マリニンイニア・マリニンこの記事に関連する写真を見る 初挑戦だった昨季の世界選手権ではSPで100.16点を出している。また、今年1月の全米選手権はフリーで崩れてしまったが、SPは4回転ルッツ+3回転トーループと4回転トーループを入れた構成で完璧な滑りをして110.36点を記録した。

 まだ荒さもあってSPとフリーの両方をなかなかそろえられず、自己最高は280.37点にとどまっているが、強力な武器を持っているだけに歯車が合えば290点台は十分に可能だ。もし300点台に届けば、来季以降の飛躍の原動力にもなってくる。

 ただ、マリニンが自己ベスト前後の得点にとどまると、2位、3位争いは大混戦になりそうだ。

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