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三浦璃来・木原龍一は日本勢初Vの偉業も得点は伸ばせず...「小さなミスがたくさん出た」。世界選手権へライバルペアとの得点差を埋められるか (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Getty Images

世界選手権優勝へ課題と自信

 だがふたりにしてみれば、今季の3戦はすべて210点台を出していて目標にするのは220点台だっただけに、厳しい条件下とはいえ納得できないものがあったのだろう。それがふたりの表情に出ていたのだ。

「標高が高いなかでフリーへの不安はすごく大きかったし、小さなミスがたくさん出たが、そのなかでも優勝できたことはうれしく思います」(三浦)

「日本人ペアとしてISUの大会で初めて優勝したのはうれしいですし、ふたりで頑張ってきたことが結果として表れ始めたんだと思います。結果を見た日本の若い人たちがペアをやりたいと思ってくれるだろうから、まだまだ頑張らないといけないと思います」(木原)

 次にふたりが狙う舞台は3月の世界選手権。1月下旬に開催されたヨーロッパ選手権の結果を見れば、優勝ペアは195.13点と得点は伸ばせていない。

 それを考えれば次の戦いは、昨季の世界選手権優勝ペアで、GPファイナルでは競り合ったケネリム/フレイジャー組との一騎打ちになるだろう。そのライバルは1月の全米選手権では、非公認ながら227.97点を出して世界選手権代表に決まっている。

 そんな相手と対等に戦うためには、さらなる進化が必要だと考えているふたり。GPファイナルに続く今回のタイトル獲得は、世界選手権に向け自信を積み上げられる結果となった。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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